だーまんのブログ

東京大学を経て、帰国子女にも関わらずドメスティックな不動産業界へ。人生で大切なことは全て本と映画から学ぶ。複数の収入源を持ちながら、海外との二重生活を目論む20代。本や映画のこと、節約術、不動産の話、受験のコツ、自己啓発など幅広く発信していきます。

これからの時代、物事は「好き」から始まる/ロボットクリエイター:高橋智貴さんの講演を聞いて

ロボットクリエイターという職業を作った方の話を聞いた。

株式会社ロボ・ガレージ代表の高橋智貴さん。

小さい頃にアトムに憧れ、手塚治虫さんの講演を聞きにいった。

その後、普通に就職しようと思ったタイミングで、やっぱり自分の好きなことをしようと、京都大学工学部に入り直す。

そこでロボット作りに没頭し、才能を発揮。ポピュラー・サイエンス誌が選ぶ、「未来を変える33人」にも選ばれた人だ。 

世間的には、エボルタ電池のエボルタ君を作った人、といえばピンとくるだろうか。

 

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グランドキャニオンを登ったり、24時間耐久レースにチャレンジしたり、最近だとフィヨルドを登ったり。

 

そんな人が、今考えていること、未来のこと、について話してくれた。

時代を先取るクリエイターは、どんなことを考えているのだろうか。

 

 

新しいものづくりのあり方

まず、「これからのものづくりとは?」ということについて。

 

基本的な生活水準を向上させる余地のあった、昭和時代のものづくりは、

「今ある不満・不便をいかになくすか?」

にフォーカスが置かれていた。

たとえば、冬場の食器洗いで赤切れしてしまう母親を見て、自動食器洗い洗濯機を開発する。

たとえば、洗濯にものすごく時間がかかっていたので、全自動洗濯機を開発する。

 

しかし、先進国になって久しい日本においては、国民全体の生活水準が向上し、これ以上画期的に生活を楽にする発明の余地は多くない。

 

では、これからのものづくりは、どのようなフェーズに入っていくのだろうか?

それは、

「人々が、まず作りたい!と思ったものを作る。

最初は性能がよくなくても、普及していくうちにどんどん改良され、人々の役に立つものになっていく」

というものづくり。

 

その具体例として取り上げていたのが、「ルンバ」

 

ルンバは当初、安いおもちゃだった。

メーカー側からすると、ある種のギャグ製品だったようだ(作りたいものを作る段階)

したがって、低コストでおもちゃの一つとして売り出された。

それを遊び感覚で買った人々がいる(徐々に普及の段階)

その中で、「これはおもちゃだけど、意外と使えるぞ?」ということに人々が気づき出す。

その後、ある程度普及が進む中で、メーカー側から1個10万くらいする本格的なルンバが出てきた(人の役に立つ、という段階)

 

これが順番が逆で、最初から10万のルンバが登場していたら、きっとここまで流行らなかっただろうと高橋さんは語る。

ルンバは、贅沢品。

洗濯機のように、「生活して行く上で必ず必要になるもの」ではないからだ。

 ギャグの製品を使ったら、意外に良かった、という普及が先にあったのだ。

 

 

 同じようなたとえ話で、通信手段の話も出ていた。

ポケベルから始まり、固定電話、そして携帯電話(=ガラケー)と通信手段は変化していった。

少し前までガラケーが当たり前の中で、初代スマホが登場。

しかし、初代スマホの性能は本当にひどかったようだ。

それ単体では活用できず、当初はガラケーとスマホの二つ持ちだった。

しかし、普及が進む中で、スマホも性能を上げて行く。

そして今世の中を見渡すと、ガラケーを使っている人の方が珍しい世の中になった。

 

スマホも同じように、世の中に普及していく中で、人の役に立つ段階まで進化した。

 

さらに次は、ロボットとスマホを組み合わせた「ロボホン」が 登場していくだろうと語っていた。

robohon.com

 

実演も見せていただいた。

正直、まだまだ実用レベルではないと感じた。

だが、スマホと同じように、数年のうちにスマホとロボホンの2個持ち、そこからロボホンが主流の世の中になるかもしれない。

 

ちなみに高橋さんは、そのような世界を、あと5年以内で作ると言っていた。 

 

儲けはあと。まず、やってみる

もう一つ、大事なことがある。

「儲けについて考えることは、後回しにする」

ということ。

 

日本人は、

「これに原価がいくら。利益がいくら。だから、いくらで売ろう」

と、どうしてもまず利益の話になってしまう。

 

それでは、いつまでたっても昭和のものづくりの域を出ない。

大事なことは、マネタイズのタイミングについては、後ろに持って行くこと。

ルンバだって、まず広く普及したことによって、結果的に大きな利益となった。

最初から利益ありきで進むプロジェクトは、大きな飛躍をのぞめない。

 

ロボットクリエイターという職業についても同じ。

高橋さんは、それで儲けようと思っていたわけではない。

ただ好きだから、ロボットを作っていた。

 

ところで、ロボットクリエイターは、人生ゲームの職業の一つになったようだ。

しかも、収入的には、上から3番目らしい。

1位は忘れたが、2位はノーベル賞受賞者、そして3位がロボットクリエイター。

 

これから持つべき判断軸 

 最後に、これからの時代を生き抜くためのヒントをただいた。

まず、大事になってくるのは「自分の好き」という感性。

好きだからやってみる、作りたいから作ってみる。

 

そして、もう一つは「ユニークさ」

多数決で進んでくと、物事はありふれたものになってしまう。

それは日本に限らず、アメリカだって、インドだって同じ。

だからこそ、迷った時は「ユニーク」な選択肢をとっていく。

 

ざっとみると、どれもありふれた自己啓発本に出てきそうな話でもある。

しかし、時代の最先端を生きる人の語る言葉は、自身の人生における裏付けがあるからこそ、より一層説得力を持って心に響いてきた。