自分の受験当時の話をすると、周りにとても驚かれることがある。
それは、
「自分の勉強部屋がなかった」
ということ。
僕の実家は、6人家族が普通の3LDKで生活していたので、
どう計算しても、部屋数が足りない。
なので、何の疑問もなく、リビングとかで勉強していた。
だけど、結果的にここから東大生が2人生まれている。
みかん箱で勉強していた、ビートたけしのお兄さんみたいに、
そんな環境でもめげずに頑張ったという美談ではない。
勉強部屋を持たなかったことで、東大に合格できた。
そのことについて、書いてみる。
- 人がいる中で勉強することで、圧倒的な集中力がついた。
- 家族が見ていたので、サボれなかった。
- わからない時に、すぐに聞けた。
- 大声出しながら、暗記ができた。
- 親を、味方につけることができた。
- 勉強部屋を作らないことは、メリットしかない。
人がいる中で勉強することで、圧倒的な集中力がついた。
そもそも、
個室がないと集中できない程度の集中力で、
受験勉強を乗り切るのは難しい。
4人兄弟の長男だったので、
日々家の中は大騒ぎ。
そんな状況でも、不思議と人は、集中しようと思えば集中できる。
受験本番は、鉛筆の音、貧乏ゆすり、ため息など、
ささいな雑音がたくさんある。
日頃から騒がしい環境に慣れていたので、
当日、そんな小さな音に惑わされることはなかった。
家族が見ていたので、サボれなかった。
僕の場合は、1年目は5点足りず、不合格だった。
1度他の大学に行ったものの、諦めきれずに浪人を選択した。
家族には、お金の面含めて迷惑をかけていたので、
何が何でもやるしなかった。
人の意志は脆い。
しかし、家族に見られていることが、
いい意味で自分へのプレッシャーとなった。
わからない時に、すぐに聞けた。
どうしても行き詰まった時に、
周りに人がいることで、すぐに質問ができた。
部屋を出て、質問して、また部屋に戻る、
という無駄なストレスがなかった。
学校や予備校に集まって勉強することには、
実はこのメリットがある。
一人ではわからないことも、
周りの誰かが、教えてくれる。
大声出しながら、暗記ができた。
暗記のコツは、できるだけたくさんの視聴覚を使うこと。
たとえば、英単語。
目で見るだけでなく、手で書く、声に出す、音を聞く、
と、あらゆる視聴覚を使うことで、より記憶に定着しやすくなる。
また、人に教えることは、
自身の理解を深める。
勉強中は、いつも何か口にしていた。
近くにいる兄弟に教えたり、
声出しながら文章を読んだり。
騒々しい環境だったからこそ、
自然と大声出しながら勉強できたのだ。
親を、味方につけることができた。
親としても、子供が個室にこもっていると、何をしているかわからない。
今調子がいいのか、悪いのか。
そっとしておいてほしいのか、話しかけてほしいのか。
同じ空間にいることで、状況を把握してもらえる。
気軽にコミュニケーションも取れる。
もし実家暮らしなら、親のサポートは必要不可欠。
一生懸命頑張っている姿を見てもらうことで、
味方になってくれる。
勉強部屋を作らないことは、メリットしかない。
もちろん、いつも家の中で勉強していたわけではない。
図書館にも行く日もあったし、自習室にもよく通っていた。
だけど、一番長く時間を過ごしていたのは、自分の家だった。
家の環境が整っていたからこそ、自分のベースが作れた。
個室にこもってやっていたら、
同じような結果になっていたとは思えない。
個室を持たないことは、長い受験勉強期を乗り越えていく上で、
メリットしかない。
受験を控えた方々へ。
思い切って、自分の部屋から出ることをオススメする。