転職で悩みすぎた時に、森博嗣さんの本で救われました。
面白い作家さんだなーと思っていたら、なんと家に彼の本がありました。
今から5年前、社会人になりたてのタイミングで買っていました。
(買った本には、買った日付、読んだ日付をメモしています)
きっと、その時も同じように人生に悩み、本屋で手に取ったのです。
『つぶやきのクリーム』という、100のつぶやきが詰まった本です。
1つのつぶやきに対して、見開き2ページの解説。
作家・森博嗣のユニークな着眼点と発想が盛り込まれたつぶやき満載です。
冒頭で著者も述べていますが、
価値の大半は呟きの方にある。
目次をサーっと眺めて、面白いと思ったところだけ読むのがオススメです。
きっと、今のあなたにピッタリの言葉に出会えます。
この記事では、特に「面白い!」と思ったつぶやきを紹介していきます。
音楽をかけると反射的に仕事がしたくなる、という条件反射が僕を勤勉へ導いた。
最初は、周囲の音を遮断するために聴いていた音楽ですが、そのうち、
音楽を聴くと自然にものごとに集中できるようになった。
特に気分がのらないようなときも、音楽さえ聴けば、なんとなくやる気が出る。
同じことを、僕は自炊で実践していました。
ある方法で、面倒だった自炊を、ほぼ毎日できるようになりました。
それは、「自炊をしながらお笑いを聞く」というやり方です。
いつの間にか、
「自炊をする=お笑いを聞く=面白いこと」
という回路が出来上がり、自然と料理をすることが楽しみになっていました。
友達がいなくて困ったことはないが、友達の名前が出てこなくて困ったことは数知れない。
「友達はたくさんいた方がいい」
「友達がいない人は、人間じゃない」
そんな価値観を、僕らは知らず知らずのうちに植えつけられてきました。
森博嗣さんの考えは、友人関係で悩む僕らにとって、目にウロコです。
友達は少ない方が面倒がなくて良いと考えている。
困った時には友達がいると助かるというが、大事な友達にそんな面倒はかけたくない、という気持ちがわかないのだろうか。
一週間に一時間くらいは他人と話をしても良いかな、と思う時が一ヶ月に一度くらいはある。
次のつぶやきは、もう少し過激です。
友達は財産というが、まあ、その程度のものである。
「友達は財産」
一見、友達の大切さを説いているように聞こえますが、
この表現では、お金と同じくらい役に立つ、という意味になる
むしろ、お金の方が裏切られることがなく、平均的には役に立つ場合が多いかもしれない。
実のところは、人の生活を保障するのも、困っている人を救うのも、友情ではなくお金である。
僕らは、「友達は大切なものであって、たくさん作るべきだ」ということを教えられてきました。
森博嗣さんは、それに対して疑問を投げかけます。
何故、大人がこうまでして子供に「美しい友情」を押し付けようとするのか不思議だ。
「友達が少ないことで、悩む必要はないんだな」
「友達って、だいたいそんなもの」
そう思わせてくれる彼の言葉は、友人関係で悩んできた僕にとって、かなり救いになりました。
人間の輝きは、一生懸命になって探しているから出る光である。
いつも輝いてみえる人がいます。
自分でも、調子がいいときは、輝いていると感じる瞬間があります。
輝いてる人は、何が違うのでしょうか?
森博嗣さんの考えはこうです。
ようするに、好きなことに夢中で、いつも熱心に周囲を探している。
だから目が輝く、まるでサーチライトのように。
いろいろと突き詰めてみると、人の輝きというのは、どうもそういう仕組みのものらしい。
人の輝きは、目の輝きだったのです。
たとえば、部活を一生懸命に頑張っている時。仕事に打ち込んでいる時。
「彼女を作っている暇がない!」と、何かに夢中になっている時ほど、よくモテました。
一生懸命に打ち込むものを持っていると、自然に楽しそうな顔になる。隠せるものではない。
目の輝きは、面と向かったら一発でバレます。
だからこそ、好きなことはずっと追い続けていきたいですね。
人生を少しでも気楽にするための処方箋
あとがきで、森博嗣さんはこんなことを言ってます。
とにかく、書きたかったことは、世の中はままならないものだ、ということと、せいぜいそんなものでしょう、ということである。
こういった本の一番の価値は、
「自分とは違った物の見方を教えてくれること」です。
人は、ついつい自分が正しいと思いこむ生き物です。
自分の狭い考え方で全てを判断するので、気づいたら息苦しくなって、辛いのです。
この本は、「そういうのって、アリなんだ。」と、肩の力を抜いてくれます。
人はみんな真面目で、毎日一生懸命頑張っています。
頑張ることに夢中なので、ついつい視野が狭くなっていることに気づきにくい。
だからこそ、こういう本を手元に置いて、定期的に読むようにしています。
少し疲れたなと思ったら、ぜひ手にとってみてください。
今のあなたにピッタリの言葉が、きっと見つかります。
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森博嗣さんが、仕事について書いた本です。
「働くことって、そんなに大事?」
仕事で悩んでいる人は、とりあえずこの本を読んでから悩んでください。