だまん氏のブログ

元不動産屋→現・外資コンサル。人生の先生は本と映画。面白かった本や映画、仕事について、など日々思ったことを好き勝手に書いていきます。

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【書評】『マリアビートル』著:伊坂幸太郎/究極の悪と戦う物語

5年ぶりくらいに、伊坂幸太郎さんの小説を読みました。 昔はかなりの大ファンで、デビュー作の『オーデュボンの祈り』に始まり、ほぼ全ての小説を読んでいました。 しかし、『あるキング』『SOSの猿』あたりからなんとなく作風が変わったように感じ、面白さ…

【書評】『プラチナデータ』東野圭吾/ DNA解析システムが示した犯人が自分自身だったら?

東野圭吾さんの『プラチナデータ』を読みました! プラチナデータ (幻冬舎文庫) posted with ヨメレバ 東野 圭吾 幻冬舎 2012-07-05 Amazonで探す Kindleで探す 楽天ブックスで探す DNA解析を用いた捜査システムによって、検挙率100%を目指す世界。 しかし…

【書評・ネタバレ】『パラドックス13』東野圭吾/人が消えた世界に希望はあるのか?!

東野圭吾さんの『パラドックス13』を読みました! パラドックス13 (講談社文庫) posted with ヨメレバ 東野 圭吾 講談社 2014-05-15 Amazonで探す Kindleで探す 楽天ブックスで探す 3月13日の13時13分13秒。 突然、街から人が消えます。 無人となった東京に…

【あらすじ・ネタバレ】『超・殺人事件ー推理作家の苦悩ー』東野圭吾/推理作家あるあるをブラックに描く

東野圭吾さんの『超・殺人事件ー推理作家の苦悩ー』を読みました! 超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 東野 圭吾 新潮社 2004-04-24 Amazonで探す Kindleで探す 楽天ブックスで探す 推理小説を書き続けるのって、素人が見ても簡…

【ネタバレ】『ガリレオの苦悩』東野圭吾/珍しく苦悩するガリレオと、女性刑事・内海薫の登場

ガリレオシリーズ4作目『ガリレオの苦悩』 タイトルのとおり、クールなガリレオが苦悩します・・! ガリレオの苦悩 (文春文庫) posted with ヨメレバ 東野 圭吾 文藝春秋 2011-10-07 Amazonで探す Kindleで探す 楽天ブックスで探す 本作のもう一つの特徴は、…

【書評】『そこに僕はいた』辻仁成/ユニークな友人たちが、少年時代を思い出させてくれる1冊

作家、音楽家、映画監督とマルチに活躍する辻仁成さん。 彼が小学生〜大学生の頃に出会った、ちょっと変わった友人たちについて書いたエッセイ『そこに僕はいた』を読みました。 そこに僕はいた (新潮文庫) posted with ヨメレバ 辻 仁成 新潮社 1995-05-30 …

【ネタバレ】『マスカレード・イブ』あの名コンビが出会う前夜の物語

『マスカレード・ホテル』の2人が、出会う前の物語・・・ シリーズ2作目『マスカレード・イブ』を読みました! マスカレード・イブ (集英社文庫) posted with ヨメレバ 東野 圭吾 集英社 2014-08-21 Amazonで探す Kindleで探す 楽天ブックスで探す 『マスカ…

【ネタバレ】『贖罪』湊かなえ/「償い」の連鎖はどこに行き着くのか?

「イヤミス」のど真ん中をいく作品、湊かなえさんの『贖罪』読みました! 贖罪 (双葉文庫) posted with ヨメレバ 湊 かなえ 双葉社 2012-06-06 Amazonで探す Kindleで探す 楽天ブックスで探す ある平和な田舎町で、小学生が殺されます。 近くにいながらも、…

【ネタバレ感想】『真夏の方程式』東野圭吾/あまりにも切ない事件の真相とは?

「物語には納得だが、その後の人生が思いやられる・・・」 というレビューを読んで、気になって読んだ東野圭吾さんの『真夏の方程式』 真夏の方程式 (文春文庫) posted with ヨメレバ 東野 圭吾 文藝春秋 2013-05-10 Amazonで探す Kindleで探す 楽天ブックス…

『何者』著:朝井リョウ/「僕らは一体何者なのだろうか?」就活が暴く人の本性

就活を題材にした、朝井リョウさんの小説『何者』を読みました。 何者 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 朝井 リョウ 新潮社 2015-06-26 Amazonで探す Kindleで探す 楽天ブックスで探す この物語は、就活を迎えた5人の男女の物語です。 学生▶️社会人という、…

『禁断の魔術』東野圭吾/自分の教え子が容疑者に・・そのときガリレオの取った行動とは?

探偵ガリレオシリーズ『禁断の魔術』を読みました! 禁断の魔術 (文春文庫) posted with カエレバ 東野 圭吾 文藝春秋 2015-06-10 Amazonで購入 楽天市場で購入 多くを語らないが、いつも事件の数歩先までお見通しのクールな探偵・ガリレオこと湯川学。 今回…

『点と線』松本清張/完璧なアリバイと巧妙なトリックが見事な60年前の名作

松本清張さん初の長編推理小説、『点と線』を読みました! 点と線 (新潮文庫) posted with カエレバ 松本 清張 新潮社 1971-05-25 Amazonで購入 楽天市場で購入 これは、1958年に刊行された作品です。 時刻表を使った巧妙なトリックと、あっと驚く事件の真相…

【あらすじ&ネタバレ】『境遇』湊かなえ/ドキドキと感動を味わいたい人にオススメの1冊

湊かなえさんの『境遇』を読みました! 境遇 (双葉文庫) posted with カエレバ 湊 かなえ 双葉社 2015-10-15 Amazonで購入 楽天市場で購入 初めて、湊かなえさんの作品で泣きました。 湊かなえ作品を読んだことがある人も、ない人も、ぜひ手にとってみてくだ…

【あらすじ&ややネタバレ】『豆の上で眠る』湊かなえ/帰ってきた姉は、果たして本物なのか?

湊かなえさんの『豆の上で眠る』を読みました! 豆の上で眠る (新潮文庫) posted with カエレバ 湊 かなえ 新潮社 2017-06-28 Amazonで購入 楽天市場で購入 失踪した姉が、2年後突然帰ってきました。 しかし、帰ってきた姉に対して、妹は違和感を感じます。 …

【あらすじ&ネタバレ】『高校入試』湊かなえ/“入試”が暴き出す人間の本性

湊かなえさんの『高校入試』を読みました! 高校入試 (角川文庫) posted with カエレバ 湊 かなえ KADOKAWA/角川書店 2016-03-10 Amazonで購入 楽天市場で購入 入試をめぐる不可解な事件と、19人それぞれの思惑。 見えない犯人にハラハラしながらも、笑っち…

【あらすじ&ネタバレ】『マスカレード・ホテル』東野圭吾/容疑者もターゲットも見えない緊迫の連続

『マスカレード・ホテル』を、一気に読みました。 最後の結末は伏せておきますが、ラスト150ページくらいは読むのが止まらなかったです。 早く事件が解決して欲しくて、寝るのも忘れてました。 ●どんな物語なのか? ●どんなところが面白いのか? 読んで感じ…

愛のすれ違いが生んだ、悲しい親子の物語/『母性』著:湊かなえ

湊かなえさんの『母性』を読んだ。 母性って、なんだろうか。無償の愛って、なんだろうか。 親になると、当たり前に芽生えるものだと思っていた。 そんなことは、決してない。 この小説は、親になりきれなかった母親と、母親の愛を求め続けた娘の悲しい物語…

人の死を見たいと望む少女たちの成長物語と、あまりにも残酷な結末/『少女』著:湊かなえ

湊かなえに、またもやられた。 映画化もされた 『少女』を読んだ。 渾身の「イヤミス」作品だった。 少女 (双葉文庫) 作者: 湊かなえ 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2012/02/16 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 188回 この商品を含むブログ (54件) を…

壮大な伏線が織りなす衝撃のラストと、未来への希望を与えてくれる1冊『さよならドビュッシー』著:中山七里

予想を裏切る壮大な結末だった。 第8回「このミステリーがすごい!」受賞作品、中山七里さんによる『さよならドビュッシー』という作品。 さよならドビュッシー (宝島社文庫) 作者: 中山七里 出版社/メーカー: 宝島社 発売日: 2011/01/12 メディア: 文庫 購…

それぞれの憶測の先に、真実は一つもなかった/現代社会の恐怖と闇を描いた『白ゆき姫殺人事件』著:湊かなえ

またもや、衝撃的な結末だった。 『白ゆき姫殺人事件』 決して、奇をてらった派手な演出ではない。 納得の、しかし想定外のエンディングだった。 白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫) 作者: 湊かなえ 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2014/02/20 メディア: 文庫 …

【ネタバレ解説】『秘密』東野圭吾/人生で一番泣いた小説について

週に1冊は本を読むだーまんです。 物心ついた頃から、本が大好きでした。 その要因はおそらく家庭環境にあって、3LDKのうち1部屋が本で埋め尽くされていた家で育ちました。 そんな本好きな両親の元で育ったため、強要されるまでもなく、気づいたら本に夢中に…

『夜行観覧車』(著:湊かなえ)から、兄弟2人を公立高校から東大に入れた両親の教育方針を考える。

最近、僕の中のブームになっている湊かなえ。 今回は、『夜行観覧車』を読んだ。 夜行観覧車 (双葉文庫) 作者: 湊かなえ 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2013/01/04 メディア: 文庫 クリック: 11回 この商品を含むブログ (41件) を見る おおまかなあらすじ…

心温まる物語と見せかけて、ラスト2行からの急転直下のエンディング 『リバース』著:湊かなえ/徒然読書感想文

※本エントリーは、極力避けるよう努力しますが、多少のネタバレを含みます。ご了承ください!!! 最近、湊かなえブームが来ている。 『Nのために』、『リバース』、そして『夜行観覧車』を現在読んでいる。 物語の面白いスポットに入ってしまうと、時間を忘…