昨日書いた見城徹さんの仕事哲学の中で、
もし(松本清張さん)に原稿を頼みに行くのであれば、膨大な著作を全部読み切ってからでかけただろう。
どの作品の話題になっても会話できるように、全ての作品を読み込んで入念に準備してから会談に臨むのは当然だ。
という話があった。
何故そこまでするのか?
それは、相手にそれだけ興味があるからだ。
興味があるから、聞きたいこともたくさん出てくる。
僕にも同じ経験がある。
僕の就活と転職活動の経験を元に、
●就活を頑張っているが、いまいち空回りしてうまくいかない人
●面接で、どうしてもうまく失敗を繰り返してしまう人
●これから転職活動だが、面接がうまくいくのか不安だという人
に向けて、成功させるコツについて書きます。
大手を無視していた就活時代
就活では、とにかくベンチャー企業を見ていた。
以下がその理由。
・周りがみんな大手志向だったので、みんなと同じになりたくなかった
・起業を考えていたので、早い段階から力をつけたかった
・社長が近くにいる環境を求めていた
将来社長になるつもりだったので、3番目の理由がかなり大きな強い希望だった。
逆に言うと、社長が近い距離で見られる会社しか見てなかった。
「社長が近い距離で見れる会社=規模がそこまで大きくない会社」が多かった。
そのため、会社説明会に行くと社長が顔を出してくれることもしばしばあった。
社長を1時間質問し続けた話
とあるベンチャー企業の会社説明会の時。
たまたま出張が早く終わったということで、説明会の終わりに社長が顔を出してくれたことがあった。
説明会の最後に、「せっかく社長が顔を出してくれたので、質問したい方はこの機会にぜひ!」との展開に。
1番に手を挙げ質問をした
僕は、誰よりも早くと手を挙げ質問をした。
こういうときは、とりあえず1番に手を挙げた者勝ちだ。
●1番に発言することは印象に残る
●誰も質問をしていないので、ハードルが低い
●積極性や熱意を買ってもらえる
僕の質問が終わった後、誰も質問が続かなかったので、僕は続けて質問をした。
その後、ようやくチラホラと質問が出るようになった。
説明会の後の質問責め
説明会の後。
聞きたいことがありすぎた僕は、社長のところに行って色々質問をさせていただいた。
具体的に、こんなことを聞いた。
・社長のこれまでの人生について
・どんな学生だったか?
・社会人のスタートは何をしていたか?
・起業したいと思ったきっかけは?
・成功すると思ってましたか?
・やり直すとしたら、どうしたいですか?
・今後はどういう展開を考えてますか?
・座右の銘はなんですか?
・好きな本はなんですか?
などなど。
会場の片付けがあるとのことで、社長と二人で別室に案内してもらい、そこで質問の続きをした。
そろそろかなと思って時計を見たら、説明会が終わってからすでに1時間が過ぎていた。
トントン拍子で進んだ選考活動
その後、選考はトントン拍子に進み、あとは僕が決断するだけというところまで行った。
社会人になった今ならわかるが、自分たちのことを1時間近く、何も知らない学生が質問をし続けたら、熱意に負けて採用したいという気持ちになるだろう。
1時間も質問をし続けるのは、小手先ではできない。
少なくとも、彼の熱意は十分伝わる。
社長に1時間質問をし続けた時点で、僕の内定は決まっていたのかもしれない。
転職の面接でも、相手よりたくさん質問をした
転職活動でも、全く同じ経験をした。
結果的に2社にはすぐさま切られてしまったが、トントン拍子で選考が進んだ会社は、僕が面接官よりもたくさん質問をした会社だった。
最初の2社は、質問したいことがあまり出てこなかった。
質問がある=熱意の表れ
面接の最後に必ず聞かれるのが、「最後に質問ありますか?」という問いかけ。
相手に質問があるということは、「私はあなたに興味があります」という意思表明だ。
冒頭の見城さんが、一緒に仕事をしたい作家さんの著作を全て読むのも、「あなたに興味があります」と示すことになる。
「好きな人について知りたい!!」=質問力
質問力を鍛えるにはどうしたらいいのか。
究極的には、相手を好きになること。相手に興味を持つこと。
好きな人のことは、ストーカーレベルに知りたい。
・どこに住んでいるの?
・好きな食事は何?
・休みの日は何しているの?
・出身はどこなの?
・今何したいの?
・好きなテレビは?
・好きな色は?
質問力は、これと全く同じこと。
あの時、社長に1時間も質問をし続けられたもの、相手に興味があったから。
小手先のテクニックでは、やっぱりうまくいかない。
就職や転職活動で言えば、本当にその会社に行きたいと思っていたら、自然と興味が湧いてきて色々と調べる。
そうすると、勝手に質問が浮かんでくる。
転職活動をして思ったが、これまでの経歴の話など、履歴書を見た時点でだいたいわかっている。
それよりも、どれほど自分たちに興味があるのか?という情熱の方が大事だ。
これから就活や転職活動中の人は、ぜひ「質問が溢れるほど、相手に興味を持つ」ことを意識してほしい。