映画館で、1980年代の名作『ストリート・オブ・ファイヤー(原題:“Streets of Fire”)』を観てきました!
西部劇の流れ者の物語に、ロックンロールが組み合わさって、とにかくスピード感が半端ない作品です。
余計な説明や解説は、野暮ったく思えてしまうような作品ですね。
(それでも解説しますが・・笑)
それでは、観た人のテンションをもれなく上げてくれる『ストリート・オブ・ファイヤー』をご紹介します。
- 30秒でわかる『ストリート・オブ・ファイヤー』のあらすじ(ネタバレなし!)
- 『ストリート・オブ・ファイヤー』の感想やレビュー(ネタバレあり!)
- 『ストリート・オブ・ファイヤー』を観ようか迷っている人へ
- 『ストリート・オブ・ファイヤー』を好きな人は、こちらもオススメ⬇️
30秒でわかる『ストリート・オブ・ファイヤー』のあらすじ(ネタバレなし!)
一言で終わってしまうくらい、わかりやすいストーリーです。
一躍スター歌手になったエレン・エイム(ダイアン・レイン)は、地元で凱旋ライブを開催している時に、ギャング集団ボンバーズにさらわれてしまいます。
かつての恋人の危機を知ったトム・コーディー(マイケル・パレ)は、街に舞い戻って来ます。
エレンのマネージャーであるビリー(リック・モラニス)、そしてバーで出会った流れ者のマッコイ(エイミー・マディガン)と3人で、相手のアジトへエレンを助けにいきます。
圧倒的な強さでエレンを助け出したコーディーたちでしたが、ボンバーズのトップ:レイヴェン(ウィレム・デフォー)が、コーディーたちの街に復讐にやってきます・・・・
果たして、勝負の行方は?
そして、かつて愛し合ったトムとエレンは、再び結ばれるのでしょうか?
『ストリート・オブ・ファイヤー』の感想やレビュー(ネタバレあり!)
ここからは、映画を観た率直な感想やレビューを書いていきます。
直接的に触れないよう注意はしますが、多少のネタバレは含みますので、まだ観ていない人はご了承ください!
全体を通しての圧倒的なスピード感!
一番に感じたのは、圧倒的なスピード感と勢いです。
冒頭、エレンのライブから始まり、オープニングに入る前に彼女はギャング集団に誘拐されます。
すぐに流れ者のコーディーが帰って来て、あれよあれよという間にエレンを助け出し、復讐にやってきたレイヴェン(ウィレム・デフォー)も倒し、あっさりと町を去っていきます。
93分の映画ですが、体感時間はその半分くらい。
余計な説明はありません。
主人公トム・コーディーは、最初から強い。
「最初は弱くて、それがだんだん成長して・・」という悠長なことはなく、とにかくいきなり強い。
なぜ強いのか?ということの説明もありません。
街に帰って来たと思ったら、姉のお店を荒らしにきたギャング集団をいきなり一網打尽。
最初は嫌がっていたエレンの救出も、昔の彼女の写真を見て、一瞬で心変わり。
敵のアジトに乗り込んだ時も、とにかく倒しまくる。
ヒロインを助けたと思ったら、余韻に浸る間もなく街を去って行く。
トムの生き様のようなスピード感が映画全体に溢れていて、観ていて圧倒されました。
勢いがあって、とにかくテンションが上がりまくる映画です。
流れ者たちの物語
この映画は、流れ者の物語です。
流れ者というと、日本では黒澤明の『用心棒』の三船敏郎演じる三十郎、海外では『荒野の用心棒』のイーストウッド演じる流れ者、『シェーン』に出てくるシェーンなどの西部劇が頭に浮かびます。
彼らはどこからともなくやってきて、町の平和のために戦い、そして潔く去っていきます。
決してお金のため、名声のために戦っているのではありません。
気まぐれと、彼ら自身の正義感なんでしょう。
そして、権力にすがったり、出世を志すわけでもなく、あっけなく去って行きます。
圧倒的な強さに加えて、そのミステリアスな生き様が、人々を魅了します。
彼らに共通するのは、去り際もかっこいいこと。
トム・コーディーは最後、相棒のマッコイが運転する車に乗って街を去っていきます。
その後ろ姿が、実にかっこいいのです。
ロックンロールが観る人のテンションを上げまくる!
映画の冒頭、”A ROCK & ROLL FABLE”(ロックンロールの寓話)と出てきます。
その通り、作品を通してずっとロックンロールが流れています。
この映画は、こちらの“Nowhere Fast”で始まり、
“Tonight is What it Means to be Young”で締めくくります。
ぜひ、冒頭だけでも聞いてみてください。
ロックが好きな人は、テンションがあがること間違いなしです。
映画の冒頭、“Nowhere Fast”のライブシーンが始まった時点で、すでに僕のテンションはマックスでした。笑
また、作品を見た立川のシネマ・ツーという劇場は音響にかなりこだわっているようで、ライブ感が半端なかったです。
主人公の勢いを後押しするかのごとく、映画を通してロックンロールのオンパレードです。
『ストリート・オブ・ファイヤー』を観ようか迷っている人へ
圧倒的に強い流れ者が、ヒロインの危機に駆けつけ、ワルをやっつけて、あっさり去って行く。
簡単に言ってしまうと、本当にただそれだけの物語です。
余計な説明は一切ありません。
その勢いある物語に、ロックンロールが相まって、より速度を上げている感じ。
観終わった後、何か大きなことを成し遂げられる気がしてきます。
それくらい、テンション上がること間違いなしです。
また、今なら(2018年7月現在)映画館で観れます!
ぜひ、この機会をお見逃しなく。
とにかく、ごちゃごちゃ言わずにテンションを上げたい人には、オススメの1作です!
『ストリート・オブ・ファイヤー』を好きな人は、こちらもオススメ⬇️
『椿三十郎』
マカロニ・ウェスタンに影響を与えたと言われる黒澤明の『用心棒』
その続編にあたる『椿三十郎』について書きました!
コーディーのような流れ者の三十郎は、たまたま話を聞いた若者たちの思いに共感し、彼らの手助けをすることに・・
世界の黒澤の名作。文句なく面白いので、まだ観ていない人はぜひ!