だーまんのブログ

平成生まれ・東大卒の不動産屋。人生の先生は本と映画。面白かった本や映画、ライフハック術、不動産のこと、受験についてなど、日々思ったことを好き勝手に書いていきます。

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【解説・感想】『パッドマン 5億人の女性を救った男』実話に基づく感動の物語(ネタバレなし!)

アメリカにはスーパーマンがいる、スパイダーマンがいる、バットマンがいる。

インドには、パッドマンがいる!

(映画『パッドマン』より 筆者訳)

 

こんな印象的な言葉が気になって、東京国際映画祭で『パッドマン 5億人の女性を救った男』を観てきました!

 

www.youtube.com

 

愛する妻が、お金がないために、生理の時に汚いボロ切れを使っていたことにショックを受け、

誰もが安価で買える女性用ナプキンを、自ら作ってしまった男の実話の物語。

 

500人以上を収容する、六本木TOHOシネマズの7番スクリーンにて、

映画が終わった後、場内は感動の拍手に包まれていました。

 

日本での公開は、2018年12月7日。

 

笑って、泣いて、たくさんのことを教えてくれる作品です。

それでは、映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』をご紹介します!

 

なお、日本では公開前なので、この記事ではネタバレは避けています。

 

『パッドマン』の簡単なあらすじ(ネタバレなし)

主人公ラクシュミ-カント(アクシャイ・クマール)は、妻ガヤトリ・チャウハン(ラーディカー・アープテー)と新婚ラブラブです。

 

愛する妻にいつもベタベタの彼ですが、

ある日、ガヤトリが家の外の別室に行ってしまいます。

 

インドの習わしで、生理になった女性は「穢らわしい」とされ、

生理中は別室で生活をすることになっていたのです。

男性が触ることは愚か、近寄ってはいけないのです。

 

しかし、そんな風習で彼の気持ちを抑える事はできません。

ラクシュミは、何事もなかったかのように、別室にいるガヤトリに会いに行きます。

 

そんなある日、ラクシュミは、ガヤトリが汚いボロ切れをサこっそり干しているのを見かけます。

彼女は、それを生理用ナプキンの代わりに使っていたのでした。

 

それを不憫に思ったラクシュミは、

妻を喜ばせるため、生理用ナプキンを買ってプレゼントします。

 

喜んでくれると思っていたラクシュミですが、

値段を見たガヤトリは怒り出します。

「こんな高いものを買って!

こんなの買い続けたら、家族のミルク代を賄えなくなる!

今すぐ返してきて!」

 

それだけでなく、

「これは女性の問題だなら、男のあなたは関わらないで!」

とまで言われてしまいます。

 

インドの生理用ナプキンは、日本円にして約217円。

(1パック20個入り=1個約11円)

 

他のものと比較すると、

・ランチ/ディナーの平均:93円

・水(1ℓ):31円

・カレー:62円

・じゃがいも(1Kg):23円

(なお、これらの情報は『パッドマン』のパンフレットより参照)

 

生理用ナプキンは高級品であり、

一般人には、手の届かないモノなのです。

ガヤトリが怒るのも、無理ありません。

 

仕方なく、ナプキンを返し行くことにしたラクシュミ。

しかし、物作りが仕事である彼は、職業病からか、ふとナプキンを解体してみます。

 

なんと、ナプキンの中身は安価な綿でした。

「これだったら、お金をかけずに自分でも作れる!」

そう確信したラクシュミは、早速ナプキン作りに取り掛かります。

 

愛する妻のために、ナプキン作りを始めたラクシュミ。

その彼の行動は、紆余曲折を経ながら、後にインド中の女性を救うことになるのでした・・・

 

映画の見所と感想!(ネタバレなし!)

ここからは、この映画の見所と感想を書いていきます。

なお、日本ではまた公開前なので、基本的にネタバレはしません。

実話に基づいた物語であること

この映画の一番のポイントは、何よりも”実話に基づいた物語である”ということ。

 

次の動画は、この映画のモデルになったアルムナーチャラム・ムルガナンダムさんが、TEDでスピーチした際のものです。

(なお、映画のネタバレにも繋がるかもしれないので、観るか観ないかはお任せします)

 

www.ted.com

 

「5億人の女性を救った男」という副題は、一見なんとも現実離れしているように感じます。

しかし、彼はその功績により、2014年には米タイム誌にて

「世界で最も影響力のある100人」に選出もされているのです。

 

正直、映画は大幅に脚色されていると勝手に思っていました。

しかし、この動画を観て、物語の大筋は実話の通りだと知ってなおさら驚きました。

  

「事実は小説より奇なり」

まさに、その言葉を体現している男の物語です。

 

ちなみに、この動画はたった10分程の短いスピーチですが、

それだけでも、十分すぎるくらい感動を与えてくれます。

 映画のテンポと展開が秀逸!

映画を通して感じたのが、

「テンポがとても良く、話がどんどん展開していく」

ということです。

 

予告だけを見ると、

「愛する妻のために、安価で帰る生理用ナプキンを作る決意をした男が、

紆余曲折しながら見事に成功し、インド中のヒーローになった物語」

 そんな映画だろうなーと、予想はつくと思います。

 

実際、話の大筋はその通りなのですが・・・

事は、そう簡単ではありません。

 

主人公ラクシュミは、ナプキン作りに関しては全くの素人。

ましてや、自分で使ったこともない男性です

そう簡単に、うまくいくわけがないのです。

 

なんとかうまくいったように見えても、

またすぐに別の問題が出てきて・・・

それを無事解決しても、また次のハードルが現れて・・・・

 

途中から、全く予測がつかない方向に話が転がっていきます。

 

「一体、これをどうやって切り抜けるの?!!!」

と、観ている間はハラハラさせられっぱなしでした。

  

次から次へと話が展開しながら、随所にユーモアもふんだんに散りばめられており、

140分があっという間でした。

ラクシュミのスピーチは必見!

予告に出てくるのでここで書いてしまいますが、

映画の後半、主人公ラクシュミがスピーチをする場面があります。

  

彼は、拙い英語で聴衆に語りかけます。 

どんな想いで、ここまでやってきたのか。

何を大事にしてきたのか。

なぜ、たくさんの反対にあっても、戦ってこれたのか。

 

習ったばかりの下手な英語で、文法もめちゃくちゃですが、

一所懸命話す彼の言葉は、聞いている人の心にストレートに突き刺さってきます。

 

映画の中の出来事だとは分かっていても、

本当に想いの詰まった演説で、心の底から言葉が伝わってきます。

俳優さんの、心からの声ように感じました。

 

場内でも、至る所ですすり泣きが聞こえてきました。

  

映画『独裁者』の最後で、チャップリンがカメラに向かって、映画を観ている人々に語りかけたように。

 

ラクシュミも、映画の中の聴衆にだけではなく、

映画を観ている全ての人に、語りかけていたのです。 

インドの風景映像が美しい!

僕は、これが初めて観たインド映画です。

物語の筋とは別に、インドの壮大な風景がものすごく印象的でした。

 

六本木TOHOシネマズのスクリーン7は、一番大きいサイズのスクリーンのようです。

その巨大なスクリーンに、堂々と映るインドの風景シーンは圧巻でした。

 

スクリーンいっぱいに広がる大草原、平原、海、遺跡・・・

 

「インドには、こんなにもたくさん美しい場所があるのか!」

と、驚きの連続でした。

 

これはぜひ、大スクリーンで観る価値アリの映像です。 

生き方を見つめ直すきっかけをくれる作品

この映画は、主人公ラクシュミの生き様を通して、

僕たちにたくさんのことを教えてくれます。

 

彼は、最初からスーパーマンであった訳ではありません。

お金もなければ、学歴も人脈もない。

むしろ、スーパーマンとは真逆の人です。

唯一の取り柄は、人柄が良いこと。

 

その彼が、愛する妻への想いから、インド中の女性を救うヒーローになりました。

何もない彼ですが、強い想いだけはありました。

 

彼は、決してお金持ちになろうとした訳ではありません。

愛する妻を、苦しんでいる女性たちを、ただただ助けたかったのです。

 

多くの批判を受け、何もかも失いかけながらも、彼は前に向かって進んでいきました。

 

普通に毎日を過ごしていると、ふと忘れてしまう大事なことを、

彼は何年も、何年も持ち続けたからこそ、偉業を成し遂げることができたのです。

 

「人生で、一番大事なことは何ですか?」

「一番大事だと思っていることを、一番大事に出来ていますか?」

 

この映画は、忙しい日常の中でついつい見失ってしまう大事なことを、

改めて、見つめ直すきっかけをくれました。

 

最後に一言!

この映画の舞台は20世紀。

つまり、インドではつい数年前まで、この映画のような状況だったのです。

 

男性が、生理用ナプキンの話をすること自体タブーでした。

生理中の女性は別室にいないといけないため、それが女性の社会進出も阻んでいました。

 

僕からすると”違和感”があることですが、

インドではそれが常識だったので、誰も疑問さえ持ちませんでした。

ただ1人、ラクシュミを除いて。

 

彼は、常識を疑いました。

常識や風習よりも、自分の信念を大事にしたのです。

 

社会を変える人って、きっとこういう人なのでしょう。

 

そこまで大げさなことはなかなか出来ないにしても、

僕らにも、できることはあるはずです。

 

『パッドマン』は、その小さな一歩を踏み出す勇気をくれます。

 

小さな勇気が欲しい人、大切なものを思い出したい人は、

ぜひ、映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』を観てみてください!

 

併せて読みたい!

生き方を見つめ直すきっかけをくれた映画をご紹介します。

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