だまん氏のブログ

元不動産屋→現・外資コンサル。人生の先生は本と映画。面白かった本や映画、仕事について、など日々思ったことを好き勝手に書いていきます。

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2018-01-01から1年間の記事一覧

『点と線』松本清張/完璧なアリバイと巧妙なトリックが見事な60年前の名作

松本清張さん初の長編推理小説、『点と線』を読みました! 点と線 (新潮文庫) posted with カエレバ 松本 清張 新潮社 1971-05-25 Amazonで購入 楽天市場で購入 これは、1958年に刊行された作品です。 時刻表を使った巧妙なトリックと、あっと驚く事件の真相…

『「やりがいのある仕事」という幻想』森博嗣/仕事に「やりがい」は必要か?

「人は、仕事をするために生きているのではない。」 転職活動の中で、仕事についてお腹が痛くなるくらい悩んだ時に、たまたま手にした1冊です。 「やりがいのある仕事」という幻想 (朝日新書) posted with カエレバ 森博嗣 朝日新聞出版 2013-05-10 Amazonで…

『アンタッチャブル』1980年代の名作ギャング映画/禁酒法時代のギャングとの戦い

1930年代、禁酒法時代にシカゴで活躍したアル・カポネのギャング一団。 役人や警察までも買収し、やりたい放題だった彼らと戦う人たちを描いた作品です。 『E.T.』『バック・トゥ・ザ・フューチチャー』『スター・ウォーズシリーズ』などの名作が多く登場し…

【あらすじ&ネタバレ】『境遇』湊かなえ/ドキドキと感動を味わいたい人にオススメの1冊

湊かなえさんの『境遇』を読みました! 境遇 (双葉文庫) posted with カエレバ 湊 かなえ 双葉社 2015-10-15 Amazonで購入 楽天市場で購入 初めて、湊かなえさんの作品で泣きました。 湊かなえ作品を読んだことがある人も、ない人も、ぜひ手にとってみてくだ…

【書評】『マイホーム価値革命』牧野知弘/「マイホーム信仰」は永遠なのか?

日本人にとても根強い「マイホーム信仰」 この本の著者は、日本人の「マイホーム信仰」の歴史を辿りながら、すでにそれは時代遅れの考え方だと言います。 マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる (NHK出版新書 519) posted with カエレバ 牧野…

【あらすじ&ややネタバレ】『豆の上で眠る』湊かなえ/帰ってきた姉は、果たして本物なのか?

湊かなえさんの『豆の上で眠る』を読みました! 豆の上で眠る (新潮文庫) posted with カエレバ 湊 かなえ 新潮社 2017-06-28 Amazonで購入 楽天市場で購入 失踪した姉が、2年後突然帰ってきました。 しかし、帰ってきた姉に対して、妹は違和感を感じます。 …

【書評】『日本史は逆から学べ』「日本史って面白い!」苦手な人にこそオススメしたい1冊

「日本史が苦手な人でも、これなら大丈夫! 」 そんな1冊を見つけました。 日本史は逆から学べ 近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる (知恵の森文庫) posted with カエレバ 河合 敦 光文社 2017-08-08 Amazonで購入 楽天市場で購入 …

【あらすじ&ネタバレ】『高校入試』湊かなえ/“入試”が暴き出す人間の本性

湊かなえさんの『高校入試』を読みました! 高校入試 (角川文庫) posted with カエレバ 湊 かなえ KADOKAWA/角川書店 2016-03-10 Amazonで購入 楽天市場で購入 入試をめぐる不可解な事件と、19人それぞれの思惑。 見えない犯人にハラハラしながらも、笑っち…

【あらすじ&ネタバレ】『マスカレード・ホテル』東野圭吾/容疑者もターゲットも見えない緊迫の連続

『マスカレード・ホテル』を、一気に読みました。 最後の結末は伏せておきますが、ラスト150ページくらいは読むのが止まらなかったです。 早く事件が解決して欲しくて、寝るのも忘れてました。 ●どんな物語なのか? ●どんなところが面白いのか? 読んで感じ…

僕が“名画座”に行く理由。たまたま観た作品の中に、人生を変える1本がある

映画を観るなら、ぜひ一度は名画座に行ってみてください。 名画座では、ロードショーが終わった作品を2本1300円くらいで観れます。 お金のない学生の頃は、ほぼ毎週のように通っていました。 DVDでしか観たことのなかった名作を、初めてスクリーンで観…

社長に1時間質問責めしたら、内定をもらえた話

昨日書いた見城徹さんの仕事哲学の中で、 もし(松本清張さん)に原稿を頼みに行くのであれば、膨大な著作を全部読み切ってからでかけただろう。 どの作品の話題になっても会話できるように、全ての作品を読み込んで入念に準備してから会談に臨むのは当然だ…

「報われない努力は努力じゃない!」/幻冬社社長の圧倒的仕事論

不可能といわれた出版社の立ち上げを成し遂げた、見城徹さん。 彼の著作『たった一人の熱狂-仕事と人生に効く51の言葉-』は、気が狂いそうなほど凄まじい。 ●目の前のことで悩んでいる人 ●毎日がモヤモヤする人 ●頑張りたいけど、なぜだかやる気がでない人 …

人の優しさに触れた時、人は誰かのための行動を取る/綿密な脚本が素晴らしい『スリー・ビルボード』

アカデミー賞で7つのノミネートを受けた本作。 見事に練られた脚本によって、一見怖いサスペンス映画と思いきや、人の成長に触れ、いつもより誰かに優しくしたくなる作品だ。 スリー・ビルボード 2枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray] 出版社/メーカー: 20世紀フォ…

映画『女神の見えざる手』アメリカ社会で闘う彼女は、まさに現代の武士だ。

早稲田松竹で、『女神の見えざる手』を観てきた。 女神の見えざる手(字幕版) 発売日: 2018/04/03 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログ (1件) を見る ここの劇場は本当にハズレがない。 www.wasedashochiku.co.jp 観終わった後に、後悔したことが…

イケてない父ちゃんが、巻き込まれてヒーローになる物語『タクシー運転手 約束は海を越えて』

誰かのために闘う父ちゃんはかっこいい。 一般人が、事件に巻き込まれたことによって、変化し、成長し、ヒーローになる。 『タクシー運転手 約束は海を越えて』は、そんな父ちゃんの物語。 光州事件という重めのテーマを扱いながらも、ユーモアが随所に取り…

愛のすれ違いが生んだ、悲しい親子の物語/『母性』著:湊かなえ

湊かなえさんの『母性』を読んだ。 母性って、なんだろうか。無償の愛って、なんだろうか。 親になると、当たり前に芽生えるものだと思っていた。 そんなことは、決してない。 この小説は、親になりきれなかった母親と、母親の愛を求め続けた娘の悲しい物語…

人の死を見たいと望む少女たちの成長物語と、あまりにも残酷な結末/『少女』著:湊かなえ

湊かなえに、またもやられた。 映画化もされた 『少女』を読んだ。 渾身の「イヤミス」作品だった。 少女 (双葉文庫) 作者: 湊かなえ 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2012/02/16 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 188回 この商品を含むブログ (54件) を…

全てが壮大なフェイクだった/人間のむき出しの欲望を痛快に描いたコーエン兄弟の代表作『ファーゴ』

アカデミー賞を受賞した『ノーカントリー』の監督であるコーエン兄弟。 彼らの名を一気に有名にした代表作が、こちら。 ファーゴ (字幕版) 発売日: 2015/10/11 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る 冒頭、“This is a true story...”(これは…

壮大な伏線が織りなす衝撃のラストと、未来への希望を与えてくれる1冊『さよならドビュッシー』著:中山七里

予想を裏切る壮大な結末だった。 第8回「このミステリーがすごい!」受賞作品、中山七里さんによる『さよならドビュッシー』という作品。 さよならドビュッシー (宝島社文庫) 作者: 中山七里 出版社/メーカー: 宝島社 発売日: 2011/01/12 メディア: 文庫 購…

それぞれの憶測の先に、真実は一つもなかった/現代社会の恐怖と闇を描いた『白ゆき姫殺人事件』著:湊かなえ

またもや、衝撃的な結末だった。 『白ゆき姫殺人事件』 決して、奇をてらった派手な演出ではない。 納得の、しかし想定外のエンディングだった。 白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫) 作者: 湊かなえ 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2014/02/20 メディア: 文庫 …

【映画評】『桐島、部活やめるってよ』学校ヒエラルキーをグロテスクなまでに生々しくあぶり出す

映画は好きだが、2回以上観ようと思う映画とはなかなか出会わない。 そんな中で、4回も観てしまった映画がある。 それがこちら。 『桐島、部活やめるってよ』 桐島、部活やめるってよ 発売日: 2013/11/26 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログ (9件)…

【ネタバレ解説】『秘密』東野圭吾/人生で一番泣いた小説について

週に1冊は本を読むだーまんです。 物心ついた頃から、本が大好きでした。 その要因はおそらく家庭環境にあって、3LDKのうち1部屋が本で埋め尽くされていた家で育ちました。 そんな本好きな両親の元で育ったため、強要されるまでもなく、気づいたら本に夢中に…

『夜行観覧車』(著:湊かなえ)から、兄弟2人を公立高校から東大に入れた両親の教育方針を考える。

最近、僕の中のブームになっている湊かなえ。 今回は、『夜行観覧車』を読んだ。 夜行観覧車 (双葉文庫) 作者: 湊かなえ 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2013/01/04 メディア: 文庫 クリック: 11回 この商品を含むブログ (41件) を見る おおまかなあらすじ…

心温まる物語と見せかけて、ラスト2行からの急転直下のエンディング 『リバース』著:湊かなえ/徒然読書感想文

※本エントリーは、極力避けるよう努力しますが、多少のネタバレを含みます。ご了承ください!!! 最近、湊かなえブームが来ている。 『Nのために』、『リバース』、そして『夜行観覧車』を現在読んでいる。 物語の面白いスポットに入ってしまうと、時間を忘…

『やまとなでしこ』今見ても色褪せない名作

昔のドラマを見返している。 「名作」と呼ばれるものは、何かしらの理由がある。それを知るために、とにかく昔の名作を見返そうと思い、たまたま見た本作品。 登場人物の微妙な心情の変化や、次々と明らかになってくる伏線など、あまりに後半の物語の展開が…

『好きな映画が君と同じだった』著:中谷彰宏/映画を観ることは、誰かの人生を追体験するということ。

映画はそれなりに好きなほうであったけど、 あることをきっかけに、大好きになる。 そのきっかけとなったのが、こちらの本。 『好きな映画が君と同じだった』著:中谷彰宏 今となっては、人生の師匠と言えるくらいに好きな作家である、中谷彰宏さん。 初めて…

名作ドラマ『最後から2番目の恋』/「寂しくない大人なんているのだろうか?」

人が歳をとって大人になるって、どうしてこう切ないんでしょうね。 寂しくない大人なんているのだろうか。 たまたまオススメしてもらって観たドラマ。 『最後から2番目の恋』 と、その続編。 『続・最後から2番目の恋』 舞台は鎌倉。 主人公は、お互い50歳…

『サトラレ』自分の心の声が周りの人に伝わっていたら?「彼は、少し声の大きい、正直者なんです」

映画がとても好きだ。 学生時代は、大学にDVD借り放題の教室があり、 (おそらく本来の目的は研究用) 暇さえあればそこに籠って映画を観ていた。 映画好きになるきっかけとなったのは、こちらの本。 尊敬する中谷彰宏さんの本。 一番最初に手に取ったこの人…

ブログ始めました!

はじめまして。 だまんと申します! ブログ始めました。 日々の成長の記録として、徒然なるままに書いていきたいと思います。 みなさま、ぜひお気軽に! では。